【植物としての特徴】大麻草が環境にやさしい理由

はじめに
近年、あらゆる分野での可能性が見直され始めた大麻。
使用用途が多く、効能もたくさんありますが、「環境にやさしい」という点でも注目を集めています。 今回は、なぜ大麻草が環境にやさしいと言えるのか、植物的な特徴をまとめてみました。知れば知るほど、大麻草の持つ長所の多さには、感心させられます。

大麻草は成長速度が驚異的

大麻草は、その種類にもよりますが、約3ヵ月という短期間で成長し、収穫されます。

大麻草の成長にかかる期間の内訳は、以下のようになります。 
①種の植え付け
 七味唐辛子の中では大きく感じますが、小さな種です。
②発芽までの期間:1週間前後
 早ければ5日程度で芽が出てきます。
③苗期間:2,3週間
 徐々に葉が生えそろって、大麻草らしくなってきます。
④成長期間:3~16週間
 茎が太くなり、葉が大きくなり、ぐんぐんと成長します。
⑤開花期間:8~11週間
 鮮やかな花とは言えませんが、花が咲きます。同時に独特のにおいも放たれます。
⑥収穫
 完全に成熟したら収穫です。

いかがですか。あっという間に3ヵ月が経過します。
必要なものは主に水と日光、場合によっては栄養を与えることもありますが、農作業の負担が少なく、収穫後にすぐに別の農作物を植えることもできます。
大麻草のように「すくすくと丈夫に成長するように」と願いを込めて、古くから赤ちゃんの産着に麻の葉の模様が用いられてきたことにも納得できます。

大麻草はあらゆる気候帯で栽培可能

 荒れた土地でも元気に育つ大麻草。現在、世界中で栽培されています。そもそもの起源は、中央アジア、西ヒマラヤの山岳地帯だと考えられていますが、環境への順応力が高いため、南極、北極、グリーンランド以外で栽培可能です。
 大麻草を大きく分類すると2つに分けられます。高揚感や多幸感をもたらすと言われるサティバ種は、赤道近くの暖かい地域が原産です。リラックス効果があると言われるインディカ種は、中央アジア等の比較的涼しい地域が原産です。
 日本でも、古来より大麻草が自生していました。かつては日本人の生活に欠かせない植物だったため、戦前は1万ヘクタール以上の栽培面積を誇っているほどでした。法規制や化学繊維の台頭を経て、現在(2016年時点)では、約8ヘクタールです。
 世界に目を向けてみると、中国では約16万2千ヘクタール、カナダでは4万ヘクタール、アメリカでは約3万ヘクタール、フランスでは約1万7千ヘクタールです。栽培面積が大きい地域は、アジアや欧米諸国ばかりですが、南米やアフリカでも認められた地域では栽培や産業化が進んでいます。

大麻草は農薬が不要

農作物が農薬を必要とする理由は大きく2つあります。
・病気、害虫、雑草による被害の防止
収穫量と品質を確保するためには、避けたい被害です。農薬を使えば、これらに対する防止策を講じる作業の負担を減らすことができます。特に日本を含む高温多湿のアジア圏は、病害虫や雑草に好まれやすい気候のため、農薬が欠かせないという農家が多いのが現状です。
・農作物の生理機能の増進や制御(成長促進剤や発芽抑制剤等)
 気候の変化に敏感であったり、原産地ではない土地で栽培されたり、十分な環境で栽培されない場合にも農薬が用いられます。また、種なしの果物を栽培する等、農薬を用いて、本来の植物の成長とは異なる調整を行うこともできます。

それでは、なぜ、大麻草に農薬は不要なのでしょうか。
 
 もともと大麻草自体が大麻草だっただけあり、害虫に強く、あらゆる環境でも、すくすく育ちます。成長速度が速く、3ヵ月で3メートルもの高さになるため、太陽光が届かない根本で他の雑草が生えづらくなります。除草剤は必要ありません。また、収穫段階になると大麻草の葉が落ち、その葉が腐葉土の役割を果たします。さらに、大麻草の根は地中深くまで張り巡り、空気の通る柔らかな土地を形成します。大麻草を収穫した後の根は、直後に腐るので有機肥料になります。
 以上のことから、大麻草を収穫した後は、雑草もなく、腐葉土や有機肥料の備わった良質な土壌が出来上がります。そのため、荒れた土地や冬季等、植物が育ちにくい環境でも、大麻草を植えて土壌を改良させた後、別の農作物を栽培することができるようになります。

大麻草は再生可能な無限の資源

 近年大きな災害が多く、エネルギー自給率の低い日本では、古くから自生していた大麻草をエネルギーとして活用できるなら、ぜひとも役立てたいものです。
 実は、大麻草はバイオエネルギーになります。さらに、毎年同じ土地で栽培できる1年草なので、再生可能な資源になりえます。
 大麻草の種子や茎から抽出される油はディーゼル車を走らせることができ、オガラ(大麻草の茎の芯を乾燥させたもの)からバイオエタノールやバイオガスに加工でき、単純に燃やしたり、炭にしたり、ガスタービンエンジンを利用しての発電に用いたり、様々な方法が研究されています。
 ここで、再生可能資源とは、私たち人間の消費速度以上の補給量がある天然資源のことです。例えば、太陽光や風力等は、永久になくなることがないので、再生可能資源と言われます。その点大麻草は、比較的簡単に、約3ヵ月で成長し、毎年収穫することができるので、再生可能な植物資源と考えられます
 また、栽培中の二酸化炭素吸収量が他の農作物や森林より高く、エネルギーとしての消費する際の二酸化炭素排出量と相殺されるというカーボンニュートラルの観点からも、環境にやさしい資源です。

まとめ

 大麻草がどのような植物なのかという説明を読んでいくだけで、環境にやさしい植物ということが分かります。
 人類が栽培した最古の植物と言われる程の歴史を持つ大麻草が、本来の特性と現代の研究技術が合わさって、環境にやさしい新しいエネルギーとして生まれ変わっています。
 今後、今はまだ隠されている大麻草の魅力が発見されるかもしれません。

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引用元

http://www.airgreen.co.jp/hemp/hemp%20usage.htm
大麻の栽培と利用

参考文献
The great book of Hemp; Rowan Robinson, Park Street Press, Rochester Vermont
Hemp for Health; Chris Conrad, Healing Arts Press, Rochester, Vermont

http://rising.ooasa.jp/index.php?bio
バイオ燃料としての大麻

http://www.ooasa.jp/know/index.php?fuel
麻から燃料を取る方法

https://www.jcpa.or.jp/qa/a6_10.html#:~:text=%E8%BE%B2%E8%96%AC%E3%81%AF%E3%81%AA%E3%81%9C%E5%BF%85%E8%A6%81%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%A7,%E5%BF%85%E8%A6%81%E4%B8%8D%E5%8F%AF%E6%AC%A0%E3%81%AA%E8%B3%87%E6%9D%90%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82&text=%E7%97%85%E5%AE%B3%E8%99%AB%E3%82%84%E9%9B%91%E8%8D%89%E3%82%92%E9%98%B2%E9%99%A4,%E5%BF%85%E8%A6%81%E4%B8%8D%E5%8F%AF%E6%AC%A0%E3%81%AA%E8%B3%87%E6%9D%90%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82
農薬はなぜ必要なのですか。
農薬工業会
https://agri-biz.jp/item/content/pdf/4615?forward=%2Fitem%2Fcontent%2Fpdf%2F4615
産業用ヘンプの世界の最新動向
加藤祐子

米国が世界第3のヘンプ生産国に躍進
HEMP TODAY JAPAN 後藤大輔

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000193867.html
大麻栽培者数の推移
厚生労働省

https://www.halex.co.jp/blog/ochi/20141125-4366.html
大麻が日本を救う?
“生活達人”応援企業 株式会社ハレックスCopyright(C) 2020 HALEX CORPORATION

【大麻栽培】大麻はどうやって成長するの?~種から収穫まで~
Taima University マリファナトレーニングセンター

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