人気の大麻由来成分CBD。私たちに嬉しい様々な効果があることが知られるようになりましたが、ほかの薬やサプリと同じく、いくつか注意すべき点があります。
本稿では生活にCBDを取り入れる際に知っておきたい「すべきこと」と「してはいけないこと」についてまとめました。
すべきこと
すべきこと①まず、成分と作用についてきちんと知る
CBDは「カンナビジオール」の略。主に大麻草に含まれるカンナビノイドと呼ばれる化学物質の1つです。大麻草には100種類以上のカンナビノイドが含まれており、人体に取り入れることで体内のバランス調整機能であるECS(エンド・カンナビノイド・システム)に働きかけ、それぞれの持つ効果を発揮します。
使用前にその作用や使い方をちゃんと知っておくことで、自分が何を目的に使いたいかもはっきりし、満足できる商品選びにつながります。
CBDが人体にもたらす主な作用は、抗炎症・痛み緩和・緊張や不安状態の緩和など。ほかにも安眠やメンタルヘルスにも役立つとされ、抗うつや不眠症の治療薬としての研究が進められています。
医療界ではレノックス・ガストー症候群など難治性てんかんの治療薬も開発され、米国や欧州ですでに認可されています。
すべきこと②法律を知る
大麻由来成分カンナビノイドの規制に関しては、近年世界中で様々な動きがあります。その中でも安全性が知られるCBDと異なり、薬理成分だけでなく向精神作用も持つTHC(テトラヒドロカンナビノール)は国によって規制が大きく異なります。
CBDオイルなど市販商品でも、国によっては合法であるためにTHCが微量に含まれていることもあります。THCが厳しく規制されている日本ではCBD製品を輸入する際にTHCを除去した証明が求められます。購入の際には法律に触れることがないよう、成分のはっきり証明された製品を選ぶことが大切です。良心的な会社ほど、添加物や農薬の有無、成分分析データなどのラボテスト結果を詳しく公開しています。
ほかにも、ラベルや広告を確認してその商品がCBDアイソレートと呼ばれるCBDだけを使った商品か、ブロードスペクトルCBDと呼ばれる他の成分(THCを除く)もブレンドされた商品なのかどうかをチェックしましょう。両者ではカンナビノイドの作用やフラボノイド、テルペンと呼ばれる成分の含有量が異なります。自分の目的にぴったりくる製品をかしこく選びましょう。
すべきこと③エクササイズや瞑想と組み合わせる
CBDは健康的な食事や運動と組み合わせることで相乗効果が得られます。ヨガのように、全身を使いながら精神のリラックスができるエクササイズや、ストレス値を下げ集中力を高めてくれる瞑想とも相性が良いと言われています。
また筋肉の炎症を緩和する効果があるので、激しいスポーツのリカバリーケアにも最適。必要な場所に直接塗ることができるクリームや軟膏タイプの製品もあるので、ライフスタイルに合わせて選ぶことができます。CBDは幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌を高めることで、ストレス解消効果も報告されています。日々の生活の満足度を上げるために活用してみるのも良いですね。
してはいけないこと
してはいけないこと①「ハイ」を期待する
CBDは大麻由来の成分ではありますが、THCと違って精神を高揚させるいわゆる「ハイ状態」を起こす作用はありません。大麻のトリップ状態を体験してみたいとCBD製品を服用しても、ガッカリする結果になってしまいます。とはいえ、CBDはあなたをハイにする代わりに、様々な健康効果をもたらします。CBDを上手に活用し、気分と体調を最高に整えて他のファクターから「人生のハイ」をゲットしてみてください。
してはいけないこと②ヘンプシードオイルとCBDオイルを混同する
CBDはヘンプ=産業用大麻から抽出されますが、ヘンプオイルとは異なります。CBDオイルという形態の製品があるため、二者を混同してしまう初心者も多いようです。
「CBDオイル」は大麻草などから抽出されたCBDを、他のベースオイルとブレンドして使いやすくしたもの。一方の「ヘンプオイル」は大麻の種子(=シード、麻の実)を絞って抽出されるオイルのことで「ヘンプシードオイル」とも呼ばれます。必須脂肪酸であるリノール酸やα-リノレン酸、ビタミンEやリン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、カルシウム、鉄、亜鉛といったミネラル成分もバランス良く含まれており、オリーブオイルやココナツオイルのように食用にしたり、保湿性が高いのでコスメに配合されたりしていることもあります。
ヘンプオイルは必ずしもCBDが豊富であるとはいえません。この二つは同じ植物から作られますが別物。違いを理解し、必要に応じて製品を選ぶことが大切です。
してはいけないこと③車の運転
CBDには飲酒のような酩酊作用はありませんが、人によっては気分の変化や眠気などを催したり、血圧が少し下がったりする場合があります。このため運転をする人は注意が必要です。
CBDを摂取したあとの運転は違法ではありませんが、安全のため使用直後の運転は避けるのが賢明です。またもし眠気や副作用を感じた場合は、運転することは避け、休憩をとったほうが良いでしょう。
まとめ
本稿ではCBDについてするべきこと3つ、やめた方が良いこと3つについてご紹介しました。
現在は、CBDオイルの他にも電子タバコリキッドやベイプ、クリーム、お菓子やドリンクなど様々な製品が販売されており、取り入れ方もいろいろです。
使用の目的を知り、より良い商品を選ぶことで、何かとストレスの多い時代を心地よく乗り切っていきたいですね。