40歳を過ぎたあたりから気になりだす様々な体調の不調。大麻由来の成分であるCBDには、加齢にともなう悩みを和らげてくれる働きがあるそうです。
男女に平等に訪れる更年期
齢を重ね人生の深みが増す一方で、体力の衰えや不調を感じ始める中年期。40歳を過ぎた頃から、男女ともに様々な体調不良や気分のアップダウン(=更年期障害)を意識しだすことも多いものです。
一般的に更年期障害というと閉経前の女性に起こる様々な体の変化を思い浮かべますが、実は男性にも更年期は訪れています。これは男性ならテストステロン、女性はエストロゲンと、性ホルモン分泌量の低下が原因になっているため。自律神経失調症に似た症状を経験する人が多いようです。
<更年期障害の身体的症状>
のぼせや顔の火照り、脈が速くなる、動悸や息切れ、異常な発汗、血圧の上下する、耳鳴り、頭痛やめまい、膀胱炎など
<更年期障害の精神的症状>
興奮しやすい、イライラや不安感、うつ状態、不眠など
ほかにも男性は機能不全(ED)、女性は生理不順がみられることもあります。
「だるさ」や「眠気」程度のマイルドな状態であればそれほど心配はないのですが、更年期障害を抱えていることに気付かずに、不満やストレス、不快感を抱えてメンタルをこじらせてしまう場合もありますから「おかしいな」と思ったら医師に相談することが大切です。
CBDと更年期障害の症状
大麻から抽出されるウェルネス成分CBD(カンナビジオール)は、上記のような更年期障害の症状を緩和してくれる効果が期待できるといいます。
更年期そのものは自然な老化の一現象であり、完璧なアンチエイジング法というのはないものの、CBDを取り入れることで極端なホルモン療法や化学薬品を使うよりも安全に、つらい症状を緩和してくれる可能性があります。
<不眠症>
CBDは心身をリラックスさせ、ストレスや不眠症状を緩和してくれる作用で知られています。
大麻に含まれる精神高揚作用を持つカンナビノイドの1つテトラヒドロカンナビノール(THC)とは異なり、CBDは精神の興奮状態を和らげる効果があります。更年期でイライラしたり、不眠に陥りがちという人は、寝る前にCBDオイルなどをとりゆったりとした状態で寝支度すると良いかもしれません。
<不安やうつ状態>
CBDは不安やうつ状態にも働きかけ、症状を緩和してくれます。CBDが精神のアンバランスにプラスに働くと言われているのは、体内のECS (エンド・カンナビノイド・システム)と呼ばれるバランス調整機能に働きかけるため。気分の不調はホルモンバランスによるところも多いためです。
またうつ状態やうつ病は精神面や外的ストレスだけでなく、腸内環境、運動状態など様々な要因が重なって起こることもあります。不調を感じたらまず医師に相談するのが大切。その上でサポート的にサプリメントを取り入れていくことをお勧めします。
<関節痛>
ホルモン分泌の低下や老化によって、関節がこわばって痛みが生じるたりすることもあります。
CBDは炎症を緩和し痛みを軽減する働きがあり、このような症状にも役立ってくれます。関節炎など痛みのある場所に直接塗るクリームや、痛みの緩和にフォーカスしたCBD経皮パッチも登場しています。
ほかにも様々な悩みにCBDを取り入れたい場合は、医師に相談して、自分の使いやすそうな製品を選んで少量から取り入れているのがおすすめ。商品に含まれるCBD含有量や、症状や体重によって適量はそれぞれなので、メーカーの推奨する摂取量を参考にスタートしてみてください。
また最近の研究では、CBDには骨密度の低下を遅らせる作用があることも明らかになっています。エストロゲンの不足によって骨粗しょう症を起こしやすい更年期以降の女性にとって朗報となるかもしれません。
どんな商品が便利?
取り入れたいCBDグッズは、症状によって異なります。以下ではポピュラーなCBD製品についてタイプ別にご紹介します。
CBDオイル:
大麻から抽出したCBDをベースオイルにブレンドしたもので、口の中にスプレーしたり、スポイトで舌下にたらしたりして粘膜吸収させるほか、食べ物やドリンクに混ぜて使います。麻独特の風味が苦手な人にはフルーツやミントなどフレーバー付きオイルも発売されています。
CBDリキッド:電子タバコ(ベイプ)のリキッドにCBDを配合したもの。オイルタイプとともに、吸収されやすく短時間で効果を感じやすいというメリットがあります。タバコと言ってもニコチンは含まれていないので中毒性はありません。
CBDカプセル:
サプリや薬のように飲み込んで摂取します。粘膜から直接吸収するタイプより効果が現れるのに若干時間がかかりますが、味を感じないので取り入れやすいのが特長。またオイルタイプよりも摂取量を把握しやすいというメリットもあります。
CBDトピカル:
痛い場所や肌に直接塗るクリームや軟膏タイプの製品のことです。関節炎や筋肉の炎症など、決まった箇所に作用させたい場合に役立ちます。経皮パッチもこの一種です。
CBDコスメ:
トピカルの一種ですが、入浴剤や歯磨き粉、シャンプーなど様々なバージョンが登場しています。
CBDフードとドリンク:
グミやチョコレート、清涼飲料水などに配合されている製品です。CBDに抵抗がある人も、気軽に美味しく取り入れることができます。最近ではビールなどのアルコール類にブレンドされている製品もあります。
どうやって選んだらいいの?
これらの商品は、価格の比較だけでなく、自分の目的にあったタイプの商品かどうか、そして高品質なものかどうかを見極めて選ぶのが満足できるポイント。現在、医師の処方を受けている場合は自己判断で薬の服用をやめたりせず、まずは専門家に相談してから取り入れてみることをお勧めします。
良心的なメーカーは自社ウェブサイトなどで独立ラボによって行われた成分分析などのデータがきちんと公開され、成分や含有量が保証されています。自分にあっているのか不安を感じるようであれば、カスタマーレビューを読んでみるのも大いに参考になるでしょう。
初心者の方は、シンプルなオイルやカプセルタイプからスタートし、慣れてきたら他の商品を試してみるのも良いかもしれません。
自分にぴったりの製品に出会って、活力あふれる日々のために役立ててみたいですね。
<参考資料>
不安と睡眠におけるカンナビジオールの研究
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6326553/
更年期症状とカンナビジオール
https://www.healthline.com/health/cbd-oil-for-menopause#can-it-help