【新しい時代への影響】大麻規制緩和が社会に与える影響  

世界は今、大麻の規制を緩和しようという流れになっています。その理由はいくつかありますが、いずれにしても大麻が人類の発展や幸福のために有用であると認められてきたということなのでしょう。

一方でこれまで規制対象であった大麻の合法化に伴い、リスクやデメリットなども生じるはずです。

今回は大麻の規制緩和が社会にどのような影響を及ぼすのかについて考察します。

新しい市場の誕生

大麻の合法化に伴いメディアなどで真っ先に報道されるのは、その巨大なマーケットです。大麻による大きな経済効果はグリーンラッシュと呼ばれ、ゴールドラッシュを思わせるようなバブルの到来に期待が寄せられています。

調査会社Genesis Market Insightsによると、2017年におよそ1兆9,000億円(171億8,000ドル)だった世界規模の大麻市場は、20年後にはおよそ6兆6,000億円(589億ドル)まで伸びるだろうと予想されています。医療用大麻が製薬業界で市場を広げるほか、嗜好品として大麻生産業者や加工業者が紙巻たばこや電子たばこ、ビール業界などとタッグを組んで新しい商品を市場に投じるのは自然な流れでしょう。2018年にはすでにカナダの大手大麻企業が、ベルギーの世界最大手ビールメーカーと清涼飲料水の開発を目的に提携したことが発表されています。

これからも新しい市場が続々と誕生するでしょう。

医療での活用

大麻が世界で肯定的に受け入れられるようになった直接的な理由は、やはり大麻が持つ医療での可能性でしょう。ガンや精神疾患その他さまざまな病において、大麻が劇的に症状を緩和したり改善したりすることがわかってきました。これまで「薬物」と大麻を嫌悪してきた日本人も、ハーブとしてあるいは漢方として、その価値を見直すべきタイミングに差し掛かっています。

もしあなたのパートナーがガンに冒されてしまったら。抗がん剤を使用したガンとの闘病生活で、苦痛に歪む愛する人の顔に、少しでも笑顔が戻るとしたら?

これまでは「あり得ない」とされてきたこうした出来事が、大麻をうまく利用することで実現可能であることがわかってきました。

病に苦しむ人を痛みから解放し、あるいは食欲不振から点滴で栄養を補わざるを得ない人が少しでも食事を楽しめるようになるのなら、大麻は危険な薬物どころか奇跡のハーブと言っても過言ではないでしょう。医療大麻は、私達の想像をはるかに超える可能性を秘めているのです。

治安の回復や犯罪抑止

麻薬ビジネスが反社会勢力の資金源となる図式は、どうやら世界共通のようです。世界でもいちはやく大麻を解禁したウルギアイやカナダの方針も、背景には治安の回復や犯罪の抑止といった意図がありました。ブラックマーケットへの資金流入を防ぐことで、反社会勢力を兵糧攻めにするわけです。

また大麻の使用を解禁する代わりに、大麻マーケットを国が一元的に管理することで、大麻が不適切な利用(たとえば未成年者の大麻乱用など)の防止にもつながると考えられています。大麻が違法薬物として指定されている場合、反社会勢力などがブラックマーケットを通してそれらを流通させますが、ルールを定めて合法化すれば国民や消費者が用法容量を自律的にコントロールしやすくなるという仕組みです。

大麻の合法化が犯罪率を減少させることが、アメリカとメキシコを対象とした研究によって明らかになっている反面、大麻解禁は暴力犯罪を増加させるとの考えを示す研究者もいます。大麻合法化の犯罪抑止効果が明らかになるのは、もう少し先のことでしょう。

大麻合法化のリスク

大麻が人類に多大な恩恵を与えてくれるのは明らかですが、リスクがまったくないわけではありません。たとえば大麻には、ハードドラッグのような激しい依存症はないとされています。しかし人によっては精神的に依存し常習的に利用してしまう可能性がないわけではありません。また過剰に摂取した場合、それが脳神経あるいは精神にどのような影響を与えるのか、医学的にはっきりとわかっているわけではないのです。

さらに仕事中や自動車の運転中などに大麻を使用すれば、誤操作や居眠り、よそ見、注意力散漫などによる事故が跡を絶たなくなるかもしれません。いくら大麻が有用でも、使い方や使用量、管理の仕方など、基礎的なルールがしっかりと整備されなければ実用化は難しいでしょう。

まとめ

大麻の合法化あるいは規制緩和への道程には多くの課題があります。しかし世界はすでにスタートを切り、巨大な大麻マーケットの中でビジネス、医療、エンターテイメントが日々進化しています。

止まることなく新しい価値観へ移ろう時代を尻目に、日本は果たしてこのまま世界に後れを取り大麻後進国としてあらゆる可能性から目を背け続けていいのでしょうか?

私達は今、時代に試されているのです。

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情報引用元(参考文献、URL、URKページ タイトル記載)

https://www.genesismarketinsights.com/viewreport/189/22/Marijuana-Market
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/ecoj.12521

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