近頃、話題沸騰中の成分「CBD(カンナビジオール)」。その注目度が高まる中、数々の製品が登場してきました。今回はCBD製品の選び方やCBDアイソレートとブロードスペクトラムの違い、それぞれの用途についてわかりやすく解説していきます。
CBDはどんな時に役立つ?
カンナビジオール(CBD)は、大麻植物から抽出された注目成分として、多くの関心を集めています。様々な健康効果が知られるようになりましたが、どの製品を選べば良いのか迷っている人も多いのではないでしょうか。また原材料のヘンプが国内では規制対象となっているため法的な面の安全も気になります。
大麻植物から抽出される成分CBDは、主だった副作用がほとんどなく安心して使えることから、海外では医薬品やサプリメントとしての利用が増えてきました。
CBDの主な効果は以下のようなものです。
ストレス緩和
リラックス効果
痛みの軽減
炎症の抑制
睡眠の向上
皮膚のケアなど
医療の現場ではてんかんや癌、難病の治療に用いられることもありますが、CBD製品を求める多くの一般ユーザーは「痛みの緩和」「ストレスや不安状態の緩和」「安眠」を目的にしています。
忙しい現代人のお悩み対策としてCBDが注目される中、さまざまな製品が市場に登場していまが、中でもオイルタイプの製品が多く見受けられますが、よく見かける「アイソレート」と「ブロードスペクトラム」は、CBD製品の中でも異なる特性を持っています。これらのタイプの違いについて、以下で詳しく解説します。
「単体で効果」ならアイソレート、総合的ならブロードスペクトラム
現在、日本で入手できるタイプのCBD 製品にはCBDアイソレートとCBDブロードスペクトラム の2種類があります。大麻植物にはCBDだけでなく、数百種類もの成分や化合物が含まれそれぞれ異なる健康効果や特性を持っています。
CBDのほか精神作用を持つことで知られるTHCなどの生理活性成分カンナビノイドだけでも104種類が特定されており、他にもテルペンやフラボノイドといった成分が大麻植物の特有の香りや風味を生み出し、製品の質や効果に影響を与えています。上記のタイプはそれぞれに構成される成分が異なっています。
CBDアイソレート:
CBDアイソレートは、CBDだけを純粋に「分離(アイソレート)」した状態、つまり大麻草からCBDのみを抽出したものです。初めて使う方や、他の成分に左右されずCBDの効果を感じてみたい方に適しています。
ドーピング規制対象ではないためアスリートも安心して使うことができるほか、ブロードスペクトラムと比較し割安であるというメリットもあります。
CBDブロードスペクトラム:
ブロードスペクトラムタイプの製品は、CBDだけでなく大麻草に含まれる他のカンナビノイドや植物由来の化合物も含んでいます。しかし精神を高揚させる作用のあるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は完全に除去されています。このためブロードスペクトラムCBD製品は、カンナビノイドの持つ植物全体としての効果を得ながら、同時にTHCの効果を感じる心配がなく、ドーピング対象になったり法的な問題もありません。
もう一つのタイプ、フルスペクトラムとは
CBDアイソレートとブロードスペクトラムの2つのタイプを詳しくご紹介しましたが、海外ではもう1つのタイプ「フルスペクトラム」のCBD製品も存在します。
フルスペクトラムCBDとは大麻の全て抽出成分を含んだ製品を指します。当然ながら精神活性作用を持つTHCも含んでいますが、これらのサプリメントに使われるヘンプは産業用ヘンプであるためTHCの含有量はそれほど高くありません。多くの国や地域ではこのTHCの含有量を0.2%から1%未満に限定しています。日本ではフルスペクトラム製品は規制されていますが、大麻植物の全ての成分を活用することができる点は、一部の海外ユーザーにとって大きな魅力となっています。
フルスペクトラム製品のメリットは、様々なカンナビノイドが組み合わされることで、それぞれの効果が相乗的に働く「アントラージュ効果」です。このような効果により、必要な量や濃度を低く抑えることができる場合もあり、それが副作用のリスクを低減する可能性も考えられます。
CBD製品を選ぶ際のポイントと注意事項
日本国内でも、CBD製品が急増しています。オイルやコスメ、クリーム、エディブルなど、多岐にわたる形状の商品が店頭に並び、消費者にとって選択の幅が広がっています。いろんな選択肢がありますが、選ぶ際には以下の2つのポイントに気をつけましょう。
①法律を守っているか?
日本の法律では、CBD製品に使用できるのはヘンプの茎や種子のみとされています。他の部位を使用した製品の販売や使用、海外からの持ち込みは規制の対象になります。違法製品を使用するリスクを避けるため、製品の原材料や成分をしっかり確認しましょう。またTHCが含まれた製品は日本では規制対象になっています。
②安全かどうか?
品質基準や安全基準を守った信頼できる製品・ブランドを選ぶことが大切です。市場には多くの製品が存在しますが、ラボテストを行い、成分表を公開しているブランドを選ぶことで、製品の信頼性や効果の確実性を高めることができます。
日本国内でのCBDの使用や購入に関する情報を確認し、安全で効果的な製品を選ぶことを心がけましょう。
使い方も大切
CBD製品を選ぶ際の安全性はもちろんのこと、使用方法にも注意が必要です。オイル製品に含まれるCBDの濃度は製品によって3~15%とバラつきがあります。個人の体質や症状に応じて、適切な摂取量を見極めることが重要です。過剰摂取や過少摂取は期待する効果を得られないだけでなく、健康リスクを引き起こす可能性も。製品のラベルや指示を確認し、とくに投薬中や病気治療中は、医師との相談をおすすめします。
CBDは、健康やウェルネスの向上を目指す多くの人々に注目されています。自然の成分としてのCBDを日常に取り入れることで、より健やかな生活を手に入れる可能性があります。CBDの効果を探求し、健康的な日常を実感してみてはいかがでしょうか。