話題の注目成分CBD(カンナビジオール)。種類が多すぎてどれを選べばいいのか迷ってしまうことはありませんか。本稿では満足できる商品を選ぶために知っておきたいポイントをご紹介します。
品質はメーカーによってまちまち
現在、大麻から抽出される健康成分CBD(カンナビジオール)の市場は急激なスピードで拡大しています。様々な商品を選ぶことができるようになったのは嬉しいことですが、品質規制がまだ整っていないこともあり、メーカーにより質にばらつきがあるのが現状です。表記が不明瞭な商品や、成分品質が曖昧なブランドも存在するので購入前にしっかり吟味が鉄則。
以下では良質なCBD商品を選ぶための6つのポイントをご紹介します。
目的にあったCBD商品を選ぶ
CBDは麻に含まれる薬理成分カンナビノイドの1つで、不安や緊張状態を緩和しリラックスした状態に導いたり、不眠を改善したり、痛みや炎症を緩和するなど様々な効果が報告されています。
またオイル、吸引用リキッド、クリーム、コスメ、お菓子、ドリンクなど様々な商品に配合されており、自分が何を目的にCBDを購入するのかを知っておくのが大切なポイントです。
例えばCBDには精神を高揚させる成分はありません。安心して使用できる成分ですが、大麻由来の成分ということで「ハイ状態を体験できる」と誤解してCBDを購入すればガッカリする羽目になってしまいます。
痛みの緩和にCBDを使用したい場合は、摂取量がわかりやすいCBDオイルや、体内に成分がゆっくりと吸収される経皮パッチが便利です。大麻オイルの独特の味が苦手という方は、ミントやフルーツのフレーバーを配合した商品もありますので、そちらを検討してみてもよいでしょう。
CBDに興味はあるものの、オイルや電子タバコはちょっと・・・という人は、清涼飲料タイプやグミ、チョコレート・タイプが手軽でよいでしょう。
またCBDは一部の医薬品にも使用されていますが、市販のCBDサプリメントとは含有量(濃度)が大きく異なります。病気治療を目的とする場合は、まず病院などで専門家に相談することをお勧めします。
生産地を知る
原材料の大麻=ヘンプの生産地を知ることも、品質判断に役に立ちます。米国の例を挙げると、アメリカのコロラド、カリフォルニア州産のCBD製品は競争も激しく、一般にハイクオリティであるといわれています。医療・嗜好用の大麻が合法化されているカナダの製品も人気です。
ヨーロッパであれば世界で栽培される大麻用の種子バンクを持つオランダ産も有名です。もちろん生産国だけで品質を見分けることはできないのですが、目安の一つとして知っておいても良いでしょう。
成分情報を公開しているか
購入する時には、どんな商品であれその品質や安全性を確認することが大切です。体内に取り入れるものならなおのこと。製品のパッケージの成分表をしっかり確認するようにしましょう。
多くのCBDメーカーではCBDの含有量や農薬の有無を確認するために、第三者機関で成分分析を行い、分析証明書(COA)をオンライン上で開示しています。これらのデータをきちんと公開し、数値のしっかりしている会社を選ぶのが高品質の商品に出会うコツです。含有成分のほか農薬使用の有無や遺伝子組み換えの情報もきちんと公開している会社ほど、製品に自信があり、良心的なメーカーととらえることができます。
また海外の製品には向精神作用のあるカンナビノイドTHC(テトラヒドロカンナビノール)が含まれているものもあります。日本国内ではTHCは規制対象となっていますので、その点も注意が必要です。
ブロードスペクトラムか、アイソレートか
CBD商品を検索していると、「フルスペクトラム」「ブロードスペクトラム」「アイソレート」という用語がときどき出てきます。
大麻にはCBDやTHC、CBNなど100種類以上のカンナビノイド、また精油成分として知られるテルペンやミネラルなど実に様々な成分が含まれています。
一般に「フルスペクトラム」タイプのCBD製品は、これらのすべてを含んだ商品を指し、「アイソレート」は、大麻の様々な成分の中からCBDだけを抽出したタイプ、「ブロードスペクトラム」はフルスペクトラムとほぼ同じですが、THCが含まれていないものを指しています。
「フルスペクトラム」や「ブロードスペクトラム」タイプでは同時に複数の成分を摂取することで個々の成分の働きが増幅されるアントラージュ効果(相乗効果)が期待できるといわれます。
一方で「アイソレート」タイプでは純度が高い分、CBDの効果をフルに実感できるほか、筋肉疲労の回復にCBDを使用しているアスリートであればドーピング検査で違反にならないという利点があります。また「大麻独特の味が気にならないので利用しやすい」という人もいますので、好みや目的に合わせて選んでみましょう。
THCはたとえ微量でも日本では大麻取締法により規制対象となっており「フルスペクトラム」の商品は違法扱いになります。日本国内で販売しているのにもかかわらず、安易に「フルスペクトラム」の表示を使っている商品には注意が必要です。
濃度は必ずチェック
製品に含まれるCBDの濃度をきちんと知りましょう。
小瓶入りで舌下に垂らしたり、食品に混ぜて摂取したりするタイプのCBDオイルは、CBDをオリーブオイル、ヘンプオイル、MCTオイルといったベースオイルにブレンドしたもの。商品によって濃度は異なりますが濃度は3〜15%が一般的で、値段も含有量によって異なります。低濃度の商品は一般的にリーズナブルに購入できますが、たくさん摂取しないと効き目を感じられない場合もあります。
また高濃度すぎるオイルは治療目的でない限り特に必要はないと感じ、高価すぎて継続しにくい場合もあります。
体調や目的に合わせて、自分にあった濃度と価格帯の商品を選ぶのが満足の秘訣。まずは低〜中濃度からスタートして、自分にぴったりくる量と使い方を見つけてみてはいかがでしょうか。
高い=高品質とは限らない
現在市場に流通しているCBD製品は玉石混交です。良心的なメーカーも多いのですが、微量のCBDしか含んでいない製品に人気に乗じて高い値段を付けているブランドも残念ながら存在します。
とはいえあまりに安価すぎる商品にも疑問が残ります。一般的なCBDオイルには10mlボトルあたり250〜1000mgのCBDが含まれています。 いくらリーズナブルでも含有量があまりに低い場合は、購入を見合わせた方が良いかもしれません。
価格やパッケージやコピーに踊らされることなく、ユーザーが商品情報をチェックし正しく判断することが、満足できる商品を選ぶ大切なポイントです。
毎日を心地よく過ごすために安心して利用できる製品を選んで、CBDの健康効果を享受しましょう。
<参考資料>