【イタリア編】世界で注目されるCBD製品背景

 コロナウィルスに翻弄される昨今、イタリアでは興味深いニュースが記事になりました。
オランダがロックダウンをすると決まったとき、他国と同じようにオランダ人も食料買い出しのためにスーパーにはせ参じました。ところが、マリファナが合法のオランダでは、これを売るお店や自動販売機の前に長蛇の列ができたのです。これはなにも、オランダだけの現象ではありません。2016年12月の法の制定により、条件付きの麻が合法となったイタリアでも、ロックダウン中に麻に関するグッズの売り上げが大きく伸びたそうです。
 そのイタリアでは、数世紀にわたって麻は文化と歴史の一部でした。現在のイタリアにおける麻業界は、どのようになっているのでしょうか。

2016年12月付の法律第242号の内容とは?

 イタリアでは現在、商店街の一角にごく普通の麻のグッズ店を見ることができます。若者たちのあいだでは「カンナ」と呼ばれる麻は、2016年12月2日に法律第242号によって合法になりました。とはいえ、そこには厳しい条件が付いています。
この法律では、THCと呼ばれる麻の成分の含有が0,2%~0,6%であるという条件があるのです。THCというのはいわゆる、麻をマリファナたらしめる多幸感を感じる成分です。
とくに、0,2%を超える製品については、麻の栽培者、加工者、販売者は、ルールにそって報告する必要があります。人体に害のないと認められたこれらの製品は、「カンナビス・ライト」という総称を持つようになりました。
 そもそも、麻とともに生きてきた歴史が長いイタリアでは、麻の栽培や使用が非合法であった時代から、麻をテーマにしてドキュメンタリーもよく放送されていました。
 麻が持つエコロジカルでオーガニックな成分を全否定すべきではないという主張が、若者のあいだだけではなく研究者の間でも叫ばれてきたのです。

急成長する麻の市場

 その結果が、法律第242号であり、この法が制定された後は条件をクリアしていれば麻は堂々と販売され、購入することが可能になりました。とはいえ、マリファナ独特の効果があるほどの成分は含まれていません。それでも、麻を含んだ製品は雑貨からお菓子、アルコールにまで及び、大いに話題になりました。
話題になっただけではなく、麻の消費は年々増えているのです。
現在、イタリアには2000を超えるカンナビス・ライトの販売店が存在します。欧州産業用大麻協会(EIHA)の報告によれば、イタリアにおけるCBDの市場は20億円を超えています。今後は、この数字が1兆円を超える可能性もあるともいわれているのです。
 当然のことながら、麻の栽培面積も急増しています。
2013年に、イタリア国内で合法と認められていた麻の栽培面積は400ヘクタール。それが、2018年には10倍の4000ヘクタールにまで増えました。麻の栽培への投資は、イタリア南部のプーリア州、バジリカータ州、シチリア島をはじめ、北部のピエモンテ州、ヴェネト州、ロンバルディア州でも増加。これは、イタリアが農業王国であるという事情のほかに、かつて半島中に広がっていた麻栽培の伝統をくんでいるといえるかもしれません。

日常的に使用する製品にも含まれる麻

 マフィアが絡むマリファナ問題を抱えるイタリアですが、合法となった麻の市場はさまざまなアイテムを開発して、環境問題にも寄与しています。まずは、一般人も購入できる日常的なアイテムから見ていきましょう。
 2017年には、麻を含んだワインが販売されて話題になりましたが、イタリアは実は小規模生産の地ビールも盛んな国であり、麻のビールも種類が豊富です。飲み物には、コーヒーやお茶もあり、フード部門にいたっては、まさによりどりみどり。麻入りのチョコレート、ビスケット、パスタ、麻の種をベースにしたソース、油などなど。これらの多くが、いわゆる健康をテーマにしたオーガニックショップでも販売されているのです。
 また、麻の効能が最大限に発揮されているのが、コスメの分野です麻は100%ナチュラルな成分。そのため、スキンケアには最適とされて、2020年に入ってからはさらに消費が上昇しているのです。自然の成分であるうえに、麻には抜群の適応性があるとされています。つまり、それぞれの肌の状態に応じて、刺激や炎症を誘発しないようにコスメとして作用するというメリットがあるのです。そのため、敏感肌の人にもなじみやすく、抗炎症作用や抗酸化作用など、美容に興味がある人ならばすぐに反応する要素を有しているのです。また、昨今話題のオメガ3脂肪酸も豊富で、表皮の脂質のバランスを保つのには非常に有効というのが通説になっています。

よりエコロジカルに麻を使用するイタリアのアイテム開発

 エコロジカルという観点から見ると、麻は産業の分野でも活躍を始めています。
たとえば衣料品。イタリアでは、かつては庶民の多くが麻で作った衣服を身に着けていました。また、歴史上最初のジーンズも、麻から作られたといわれています。100%エコな麻を使った衣料品や雑貨も、イタリア国内では大いに脚光を浴びています。
 麻は暑さにも寒さにも強い素材であるため、建築や家具のマテリアルとしても躍進中です。イタリアでは「エコ・マットーネ」と呼ばれる、麻を主原料にしたレンガまで登場しました。石油やプラスチックとは異なるメリットを兼ね備えた麻、今後もますます注目を浴びそうです。

まとめ

 最後までご覧頂きありがとうございます。現在の情勢や動向を見ると。歴史的に麻との歴史が深いイタリア人の麻に対する考えや意識が、情勢にも大きく影響を与えていることが良くわかります。
 また麻製品は様々なものが販売されており、健康や環境をテーマにしている製品が多く感じられる。また美容にも有効であるとなれば麻産業がイタリアで市場を拡大している理由も良くわかりますね。
 世界的に注目される麻業界にこれからも目が離せません。

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引用元

・https://www.ilsole24ore.com/art/per-cannabis-italia-giro-d-affari-potenziale-30-miliardi-ACSDpK5
・https://www.vice.com/it/article/zm3yy8/vino-cannabis
・https://www.farmagalenica.it/cosmetici-alla-canapa-in-europa-e-italia-normativa-e-spunti/
・https://www.money.it/CBD-derivato-della-cannabis-nuovo-alleato-di-bellezza
・https://firenzeurbanlifestyle.com/cannbis-light-il-boom-durante-lepidemia-spiegato-dagli-imprenditori-toscani/
・https://www.justbob.it/
・https://www.justbob.it/legge-italiana-sulla-marijuana/
・https://www.ilikepuglia.it/notizie/lifestyle/bari/29/04/2020/trionfo-della-cannabis-light-nel-2019-numeri-e-statistiche-alla-mano.html
・https://www.corrieretneo.it/2019/06/02/cannabis-ricotta-ed-eco-mattoni-per-laltro-utilizzo-della-canapa-da-400-a-4000-ettari-coltivati/
・https://terredicannabis.com/blogs/news/bevande-alla-cannabis-cosa-sono

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