
現代人の多くが抱える睡眠の悩み。アメリカの調査では、睡眠補助としてCBDを活用する人が増えていることが分かっています。特に注目されるのが、CBDとメラトニンの組み合わせ。CBDが不安やストレスを和らげる一方、体内でも生成されるホルモン「メラトニン」は自然な睡眠リズムを整える役割を持ちます。本稿では睡眠ホルモンとCBDの関係についてご紹介します。
睡眠不足ダメージはけっこう危険!
「最近、どうも疲れが抜けない…」「寝てもスッキリしない」
そう感じている方は少なくないのではないでしょうか?
現代社会はストレスや不規則な生活、スマホの普及などにより、睡眠不足に悩む人が増えています。研究によると、1日6時間未満しか眠らない人は、1日7~9時間眠る人よりもる生産性、集中力や記憶力が大きく低下。つまり仕事や学業に大きく影響することが知られています。
また「たかが寝不足」とあなどれないデータも出ています。
研究によると、睡眠不足は生産性を下げるだけでなく、心血管疾患、悪性腫瘍、脳血管疾患、事故、糖尿病、敗血症、高血圧症といった病気のリスクを高めることも示されています。またストレス状態やうつ状態を抱えやすくなります。ほかにも意欲の減退、免疫力の低下、生活習慣病のリスク増加など、心身に様々な悪影響をもたらします。また、肌のターンオーバーや代謝にも影響し、美肌やダイエットにも悪影響があると言われています。

日本人の睡眠時間は世界最短クラス
経済協力開発機構(OECD)が2021年に調査した調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間22分と、33カ国のうち最短。特に働き世代の40-49歳の1日の平均睡眠時間で一番回答が多かったのは「5時間以上6時間未満」(36.5%)でした。
そして「毎日ちゃんと寝ているから大丈夫」と思っている方も要注意です。
睡眠は時間だけでなく質も大切です。毎朝スッキリ起きられない、寝ているはずなのに疲れが取れないと感じているなら、もしかしたら上質な睡眠がきちんと取れていない「隠れ不眠」になっているのかもしれません。
深い眠りを得るために試したいこと
では、どうすれば質の高い睡眠をとることができるのでしょうか?
午前中に日光を浴びて 体内時計と睡眠ホルモンの分泌をリセットする
カフェインを控える(特に午後以降)
適度に体を動かす
寝る直前に食事をしない
部屋の照明を暗くし、本を読むなど、寝る前のルーティンを作る
ベッドでスマホを見ない
こうした習慣を取り入れることが大切ですが、なかなか実践できずに お酒や睡眠導入剤に頼る人も増えています。
しかしアルコールは眠りを浅くし、夜中に目が覚めやすくなるだけでなく、翌朝の体調や長期的な健康にも悪影響を及ぼします。また睡眠導入剤は依存性があり、長期的な使用は推奨されていません。
こうした背景から、アメリカでは副作用の少ない睡眠サポートとして、CBD(カンナビジオール)とメラトニンを組み合わせて活用する人が増えていることが分かっています。では、この2つにはどのような働きがあるのでしょうか?
安眠に役立つ、CBDとメラトニンの関係
「睡眠ホルモン」と呼ばれるメラトニンは脳内で作られるホルモンで、生き物の生態リズム調節に重要な役割を果たしています。アミノ酸のトリプトファンを原料に作られ、夜暗くなると自然な眠りをもたらすホルモンですが、スマホなどの明かりで、その分泌が低下する傾向にあり、ストレスや生活習慣の乱れによっても分泌が減ることがあります。海外ではサプリメントとして購入できますが、日本では医薬品扱いのため医師の処方が必要です。
一方のCBD(カンナビジオール)は、産業用大麻(ヘンプ)から抽出される成分のひとつで、体内のバランス調整機能(ECS)に働きかけながら緊張やストレス、不安をやわらげ、心身をリラックスさせる働きがあります。この効果によって自然な眠気を促し、深く質の良い睡眠をサポートしてくれます。また、CBDには目立った副作用がなく、安全に使えるのも特徴です。「大麻由来なのに大丈夫なの?」と不安に思うかもしれませんが、CBDは日本の法律でも規制対象外となっており、化学薬品のような目立った副作用もなく安心して利用できます。

アメリカの最新事情
調査によると大麻合法化が進むアメリカでは、21歳以上の約16%が睡眠のために大麻を使用していることが分かりました。回答者は「大麻(マリファナや麻製品)」と「CBDのみ、またはCBD+メラトニン製品」の両方から回答を選択。その結果、16%が大麻を吸入または摂取し、10%がCBDを単独またはメラトニンと併用していると答えています。
CBDとメラトニンを組み合わせることで、リラックスと自然な眠気の両方を促し、より深く質の良い睡眠に入りやすくなると考えられています。日本ではまだここまで規制緩和は進んでいませんが、睡眠に悩む人にとって、参考になるデータと言えるでしょう。メラトニンの原料となるトリプトファンを多く含む大豆製品や穀類などを意識して取り入れたり、朝早い時間に日光を浴びることも夜のメラトニンの分泌を促します。
CBD製品の選び方〜眠りをサポートするためのポイント
ぐっすり眠るためにCBD製品を選ぶ際に覚えておきたいいくつかのポイントをお伝えします。
- CBDの濃度を確認する
CBD製品は、オイル、カプセル、グミなどさまざまな形で販売されています。またCBD濃度は製品によって異なります。製品の推奨量を確認して、自分に合った量を見つけましょう。 - 1回で効果がわからない場合もある
初めて使用する場合は、少量から始めて体の反応を見ながら調整すると安心です。効果を感じるまでに数日〜数週間かかることもあるので、焦らずゆっくり試してみてください。 - 安全性のチェック
第三者機関による品質検査が行われているかを確認しましょう。品質が保証された信頼できるブランドを選べば、安心して使うことができます。 - 使用方法とタイミング
CBD製品には、オイル、カプセル、グミなどの種類がありますが、寝る前に摂取するのが効果的です。寝る30分〜1時間前に摂取すると、体がリラックスし深い眠りに入りやすくなります。自分が使いやすい方法を選び、毎晩の習慣に取り入れてみましょう。
CBDを寝る前のルーティンに正しく取り入れることで深い睡眠が得られ朝の目覚めがスッキリ感じられるようになるかもしれません。自分に合った方法で、安心して取り入れてみましょう。
まとめ
単なる寝不足と放っておくにはあまりにもデメリットが多い睡眠の乱れ。毎日忙しいうえエンタメやスマホなど誘惑が多く、睡眠の質が低下しやすい環境ではなおさらです。体は大切な資本。運動や食事と同じように、睡眠はとても大切です。心と体の健康を守るために、今一度、自分の睡眠を見直すことで毎日を元気に過ごせるようになり、充実した気持ちで過ごせるようになるでしょう。
<参考資料>