近年、日本でも話題となっているCBD(カンナビジオール)。産業ヘンプから抽出される成分CBDは、体内の炎症を抑えたり不安やストレスなどを改善してくれる効果が知られるようになり、世界中で人気が広まっています。
またCBDは肌にも嬉しい効果があることから、近年はさまざまなコスメやトイレタリー製品も誕生しています。
今回はCBDと美肌の関係についてご紹介していきます。
CBDってどんなもの?
CBD=カンナビジオールとは麻科の植物に含まれる化学物質カンナビノイドの一種。原材料は産業用植物のヘンプで、繊維を利用したり有効成分を抽出しサプリメントや医薬品に利用するなど私たちの生活にさまざまな面で役立ってくれます。通常はオイルとして販売されているものが多いですが、CBDを配合したコスメや食品などたくさんのバリエーションが登場しています。
麻薬として取り扱われるマリファナと比較すると、向精神作用を持つ成分THC(テトラヒドロカンナビノール)がほとんど含まれておらず、基準に従った植物や部位を使っているかぎり安全して使用でき違法性はありません。信頼あるメーカーから発売されているCBD製品は、60種類を超えるカンナビノイドの中から健康に良い影響を与えるCBDを主に健康効果のある成分を抽出しており、成分表示等も詳しく調べることができます。
麻に含まれるカンナビノイドの一種であるCBDは、人間の体に備わっている身体調節機能=ECS(エンド・カンナビノイド・システム)と相互作用することで機能し、心身のバランスを整えたり自然治癒を促進します。痛みや精神状態、食欲や睡眠など、人間の身体のほぼすべての重要な機能をサポートする役割を担っているのです。
体内&体外で活躍するCBD
CBDのおもな働きは生体のバランスを調整する前述の体内機能「エンド・カンナビノイド・システム」に働きかけ、その働きをスムーズにすること。
以下の三つの作用が主な働きになります。
- 抗炎症作用
- 抗酸化作用
- 神経の保護作用
これらの作用が相互に働き、体の痛みを和らげたり、不安やストレスを軽減したり、体内の過剰な酸化を防ぎ健康サポートに役立ってくれるという訳です。
体内に備わったカンナビノイド受容体は、体内で生成されるカンナビノイドと相互作用しながら体のバランスを整え、体を正常で一定の状態に保ちます。しかし運動も含めた心身への強いストレス、睡眠不足や老化などによってその働きが弱まってしまうことでカンナビノイドが不足するとバランスの乱れから様々なトラブルが生まれることが明らかになってきました。
ヘンプ由来のCBDには、体内で不足してしまった内因性カンナビノイドの役割を補ってくれます。このカンナビノイド受容体は脳や臓器のほかにも皮膚など全身に備わっており、サプリメントとして服用するだけでなく、CBDを直接皮膚に塗ることでも効果が得られるとされています。
なぜ美容にいいの?
美しく健康的な肌には十分な栄養素と水分、正常なホルモンバランス、十分な睡眠が大切。そして食事や保湿や紫外線ケアなど、外からの働きかけも可能です。体内の健康が最終的に肌に表れると言われているほど。美しい肌は体内健康のバロメーターになっているのです。
CBDは睡眠の質を改善する働きがあると科学的にも証明されており、不眠の原因ともなる不安感やストレスも軽減してくれます。睡眠は肌のターンオーバーやホルモン分泌などにも深く関わっているので、CBDをサプリとして活用することで肌だけでなく内側と外側からトータルのビューティケアが可能になります。
またCBDには肌荒れを引き起こすターンオーバー(=肌の生まれ変わり)の乱れを整えてくれる効果も期待できます。CBDオイルを肌に直接塗ることで、角質層の中で肌を守るバリア機能の働きを助け、自然治癒力を高めてくれるはたらきがあり、アトピー肌に悩む人にも朗報とされています。アトピー肌で皮膚のターンオーバーが早すぎると肌のバリア機能が低下しがち。保湿効果のある成分と組み合わせたクリームなどを使えば相乗効果も期待できます。
一方で老化やストレスなどで正常なターンオーバー、肌の新陳代謝が順調に行われなくなると角質層が増殖し、肌がごわついたりくすみが生まれます。こういった時もCBDオイルを肌に塗ることで、角質層が分厚く増殖するのを抑える効果が期待できるとのこと。ほかにも、皮膚や関節に発疹などが起こる乾癬などのつらい症状が改善した例も多数報告されています。
万能すぎるCBDコスメ
スキンケアが目的なら、CBDを舌下投与したりドリンクに混ぜて飲むほかにも普段の基礎化粧品やクリームに混ぜて直接使うことも可能です。
最近はCBD人気が高まったおかげで、海外ではCBD成分が配合された化粧水やクリームも数多く販売されるようになりました。ヴォーグ等の一流ファッション誌やメンズ系ヘルスマガジンでも特集が組まれるほど。CBDを使った優雅なエステ体験も人気です。米大手消費財メーカーのコルゲート・パーモリーブも、歯磨き粉やリップバームなどの製品を展開しています。
<CBD使用のコスメやトイレタリー製品の例>
- アンチエイジングクリーム
- 筋肉用バーム
- フェイシャルマッサージクリーム
- ナイトクリーム
- 保湿クリーム
- リップクリーム
- 美容液
- ボディウォッシュ
- 化粧水
- パック
- 日焼け止めクリーム
- 歯磨き粉
- マウスウォッシュなど
「こんなものまで!」と驚くユニークな商品もたくさん。今後も新製品の動向に目が離せません。
まとめ
今回はCBDの美容効果とその可能性についてご紹介しました。
健康や肌トラブルを抱える人はもちろんのこと、いつまでも美肌をキープしたい人にはとても嬉しいCBD配合コスメラッシュ。症状の緩和や効果には個人差があり、トラブル解消には医師との相談が必要になる場合もありますが、目的に併せてCBDやCBDコスメを取り入れ、その効果を実感してみていかがでしょうか。
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<資料>
コルゲートCBD事業に参入
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