心を落ち着かせ、心身のバランスを整えてくれるというCBD(カンナビジオール)。集中力や生産性を高める心のケア「マインドフルネス」と組み合わせることで相乗効果を生み、 効果をさらに上げることは可能なのでしょうか。
今回は、CBDとしなやかなメンタル作りの関係についてご紹介します。
CBDでメンタルが向上する?
急激な生活の変化に圧倒され自分を見失ってしまいそうな最近。イライラが募ったり、仕事や心配事のストレスに負けそうなことも多いものです。
そういったご時世を反映してか、忙しく日々を過ごす現代人の生活をサポートしてくれるサプリメントCBD(カンナビジオール)に注目が集まっています。
CBDとは産業用ヘンプから抽出される天然成分カンナビノイドの一つ。体内にもともと備わっている身体調節機能エンド・カンナビノイド・システムに働きかけ、心身のバランスを整えるために役立ってくれます。
大麻に含まれる向精神作用を持つ物質THC(テトラヒドロカンナビノール)とは別物ですので、違法性もなく安心して摂取することができます。
CBDをサプリメントとして取り入れることで期待できる効果は、主に以下の3つ。
- 鎮痛・炎症の抑制
- リラックス効果・不眠改善
- 気分向上効果
炎症や痛みを抑える効果を利用し、CBD配合の美肌コスメやアスリート向けの商品が急増したり、リラックスや気分向上効果を利用してドリンクやお菓子なども人気で、様々な商品が生まれています。
ストレスや不安緩和・不眠などを取り除き、穏やかでバランスの取れた精神を手に入れるため、マインドフルネスとCBDを組み合わせて生活に取り入れる人も増えているのだそう。
マインドフルネスって何?
マインドフルネスとは「今、この瞬間に集中し、今を大切にする生き方」のこと。瞑想や呼吸法を取り入れることで体の感覚を「現在のこの瞬間」に戻す練習を重ねていくことで、過去や未来のことばかり考えてしまう私たちの思考のクセをリセットし、頭が一杯になってしまうのを防いでくれます。
日本では瞑想や呼吸法というと「座禅を組む」「心を静めて無心になる」「悟りを開く」といった宗教的もしくはスピリチュアルなイメージが伴いますが、海外での取り入れ方はもっとカジュアルで実用的。椅子に座ったまま、ドリンクを飲みながらなど、気軽に取り入れやすい方法もたくさんあります。
瞑想と脳の関係についてもさまざまな研究が進んでおり、不安やイライラを解消し脳の認知機能を向上させ、仕事の生産性をアップしたり、気分の急上下を落ち着かせてくれるといった効果が証明されています。
このため、グーグルやゴールドマン・サックスなど世界のトップ企業が社員のメンタル向上を促し双方に利益が上がる福利厚生としてマインドフルネスを積極的に取り入れていることが報じられ注目を集めたのがブームのきっかけ。マインドフルネスは医療や福祉の現場でも取り入れられています。
ジムで肉体を鍛えるように、瞑想や呼吸法でメンタルを鍛える。新しいメンタル・フィットネスと言ってもよいでしょう。
マインドフルネス瞑想のメリット
メンタルトレーニングとしてマインドフルネス瞑想を継続することで得られるメリットはいろいろ。
- イライラが減り集中力や記憶力の向上
- 自分を受け入れられるようになり、自己肯定感が上がる
- 不眠の改善
CBDがもたらす「不安やストレス、不眠の緩和」という心理的効果と共通点が見られるのも注目に値します。
瞑想をすることで気分が変化するのは、体内で作り出される神経伝達物質アナンダミドの作用によることが分かっています。このアナンダミド(またはアナンダマイド)は体内で作られる内因性カンナビノイドの一種で、幸せな気分を作り出してくれるとされており、人間がチョコレートを食べた時にも分泌されるのだそう。1992年にイスラエルのラファエル・メクラム氏らの研究により分離・構造決定され、サンスクリット語で「至福」を意味するアーナンダにちなんで命名されました。
瞑想ではほかにも「幸せホルモン」の別名を持つセトロニン、エンドルフィンの自然な分泌を促すことでも知られています。
このような研究からも「CBDとマインドフル瞑想を組み合わせたらより効果が上がるのでは」という期待が生まれるのも当然のことといえます。
エンド・カンナビノイド・システムが心身を整える
心身のバランスや気分といった感覚はつかみどころがなく、コントロールしにくいもののように思われがちですが、すべては体内の化学物質や神経伝達物質の作用によるもの。
ストレス源となっている仕事や人物、心配ごとがすぐ解決しなくても、CBDやマインドフル瞑想などを取り入れて自分の心身が整えることでこれまでと感じ方が変わり、今まで自分を苦しめていた要素があまり影響をもたらさなくなるということも起こります。
ストレス源がストレス源でなくなるということはつまり現実が変化するのと同じこと。このため瞑想やCBDを取り入れることで生活の質が改善されるケースも多いのです。
またストレスをしなやかに跳ね返すメンタルを作ることで新しいアクションをとりやすくなり、これまでとは違う結果を生み出すチャンス、つまり現実を変えるチャンスも与えてくれるといえるでしょう。
心身のバランスを整えるエンド・カンナビノイド・システムは脳や臓器など身体のあらゆる場所に存在し、精神、動作、反応、食欲、睡眠、認知などに非常に重要な役割を担っています。そして体内で作られる内因性カンナビノイドがこの受容体と結合することによって、さまざまな作用が生まれます。
しかし生活習慣やストレスなどによって体内でカンナビノイド充分に生産されていないと、心身のバランスが崩れ調子が悪くなってしまうことがあります。このカンナビノイドを体外から補おうとするときに登場するのが植物性カンナビノイド。麻類に含まれるカンナビノイドが体内のエンド・カンナビノイド・システムにたどり着くと、人間が外部から受け取るダメージなどを和らげるために働く仕組みになっています。
まとめ:CBDで瞑想は深まる?
瞑想もCBDも、リラックスや安眠を促すだけでなく疲れた心を回復させたり、ストレスを深刻に受け止めずさらりと受け流すメンタルをサポートしてくれるもの。リラックスアイテムの一つとして、ストレス解消法のレパートリーとして使うことができれば心強い味方になってくれます。
とくに瞑想初心者はじっとしていると雑念や心配事が次々と湧いてきたりうまく集中できないもの。瞑想前にCBDをとることで不安やイライラ状態を落ち着かせ、瞑想が深まるという相乗効果は大いに期待できるでしょう。実際に瞑想やヨガなどの時間にCBDを組み合わせ、より深いリラクゼーションを促そうとする人々も多いようです。
一度やっただけで魔法のような経験ができる訳ではありませんが、CBDと呼吸法、CBDと瞑想などを組み合わせ、生活スタイルに合わせて習慣化することでメンタルのしなやかさが鍛えられ、生活の質は確実に向上していくことでしょう。
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<参考リンク>
9 Reasons Meditation is Important to Enter Flow State
https://www.cwilsonmeloncelli.com/9-reasons-why-meditation-molecules-flow-state/
Can CBD Give Your Meditation a Boost?
https://tricycle.org/trikedaily/cbd-meditation/
ライター:根本