
最近、健康やリラクゼーション成分として注目を集めているCBDですが、その効果や安全性についてよく知らない方も多いのではないでしょうか。特にアレルギーとの関係については、CBDがアレルギー症状を和らげる可能性があるという話がある一方で、アレルギー反応を引き起こすリスクがあるという話もあります。今回はCBDとアレルギーの関係についてご紹介します。
アレルギーに効果的?それとも逆効果?
ストレス軽減やリラックスに良いと言われるCBD。研究が進むにつれ健康に役立つさまざまな効果があるとことがわかっています。そして、リラックスや健康サポートだけでなく、「アレルギー症状を和らげる」という話を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?しかし一方で、「CBDがアレルギーを引き起こす可能性がある」という声もあります。全く反対の説があることに、ちょっと不安を感じてしまうかもしれません。
CBDってどんなもの?
CBDは、大麻草に含まれる「カンナビノイド」と呼ばれる生理活性成分のひとつです。私たちの心や体に影響を与えるものが多く、現在までに100種類以上が確認されています。
代表的なカンナビノイドの例
- CBD(カンナビジオール)
リラックスや健康サポートに役立つ成分で、精神を高揚させる作用がなく利用しやすい成分です。日本でも合法的に使用でき、大麻草の茎や種子から抽出されたCBD製品が販売されています。副作用や依存性がなく安全性が高いことでも注目されています。 - THC(テトラヒドロカンナビノール)
優れた鎮痛・鎮静作用、抗けいれん作用などがあり、吐き気や痛みなどがん治療の副作用を和らげるなどの効果が報告されています。ただし、日本では規制対象で使用が禁止されています。精神を高揚させる作用でも有名です。 - CBG(カンナビゲロール)
抗炎症作用や消化器の健康維持、抗不安効果が期待されている成分です。CBDなど他のカンナビノイドのもとになる成分で、「カンナビノイドの母」と呼ばれることもあります。
これらはすべて大麻草から抽出されるため植物性カンナビノイドと呼ばれますが、ほかにも私たちの体内で自然に作られる「内因性カンナビノイド」や、化学的に合成された「合成カンナビノイド」が存在します。
カンナビノイドは、私たちの体内にあるエンドカンナビノイドシステム(ECS)に作用します。ECSは気分、ストレス、睡眠、免疫などのバランスを整える働きを持っており、外部からCBDを取り入れることで、心身のケアや健康サポートが期待されているのです。

CBDとアレルギーの関係
免疫システムは、体をウイルスや細菌から守る役割がありますが、アレルギーが起こると、特定の物質(アレルゲン)を危険だと誤認し、体内で炎症を引き起こしてさまざまな症状を引き起こします。そして、アレルギーとは本来無害な物質に対して、体の免疫システムが過剰に反応してしまう状態を指します。
CBDは抗炎症作用や免疫システムを調整する効果があるため、アトピーや花粉症などのアレルギー症状を和らげる可能性が指摘されています。また抗炎症作用や鎮痛作用があり、肌トラブルや痛みの緩和、かゆみからくる不快感や不眠を和らげるためにも役立つと言われます。
ただし、CBDが全ての人に有効というわけではありません。大麻草の花粉や成分にアレルギーがある方は、CBD製品にも反応する可能性があります。またCBD製品に使われるキャリアオイル(ココナッツオイルやオリーブオイルなど)や添加物にもアレルギー反応を引き起こすこともあります。初めて使う際は、配合成分を確認し、少量から試して反応を確認することをおすすめします。
安心してCBDを活用するためのポイント
アレルギー反応として、肌のかゆみや赤み、鼻水、くしゃみ、喉のかゆみなどが現れることがあります。これらの症状や体調不良を感じた場合は、すぐに使用を中止し、専門家に相談しましょう。
そして、CBDを安全に使用するためには、いくつかの注意点があります。CBDに限らず、初めてサプリメントやコスメを使用する場合は、特に敏感肌の方は事前にパッチテストを行い、肌に少量を塗布してアレルギー反応が出ないか確認することが大切です。また、製品の成分表をしっかり確認し、ナッツ由来のオイルなどアレルギーを引き起こしやすい成分が含まれていないかをチェックすることをおすすめします。信頼できるメーカーから購入し、第三者機関による検査証明書がついている製品を選ぶとさらに安心です。もし不安があれば、医師や専門家に相談してみましょう。
また、CBD製品には種類が多く、オイルやカプセル、クリームなどがあるため、自分のライフスタイルに合った方法で取り入れると継続して使いやすくなります。
つらいアレルギーを緩和するには

アレルギーを完全に消したり治す方法は現時点では見つかっていませんが、症状を緩和したり、管理したりするために実践できる方法はいくつかあります。
まず第一に、アレルゲンを避けることが基本です。そして場合によっては抗ヒスタミン薬やステロイド薬などの薬物療法や、少しずつアレルゲンを体に入れていく免疫療法が行われることもあります。また生活習慣を見直し、運動やバランスの取れた食事、睡眠を心がけることで免疫系のバランスが整い症状が軽減するケースもあります。
マスクや空気清浄機を使うなど、環境を整えることも効果的です。
CBDがアレルギー症状を和らげる可能性もありますが、あくまでサポートとして取り入れるべきで、生活習慣の改善や医師の指導を受けた治療と組み合わせることが、より効果的な改善につながります。
CBD製品そのものにアレルギーがなければ、お助けサプリとして取り入れて、心身をリラックスさせることでアレルギー症状の悪化を防ぐことも期待できるでしょう。
CBDと上手く付き合おう
今回は、CBDとアレルギーの関係についてご紹介しました。CBDはアレルギー症状の緩和に役立つ可能性がありますが、慎重に使うことが重要です。自分の体質に合った使い方を見つけ、信頼できる製品を選び、健康に役立てましょう。