最近、ウェルネスを意識する人が増えている中、大麻から抽出される天然成分CBDが注目されています。CBDは医療だけでなく、瞑想やヨガ、旅行など、様々な分野で活用されています。この記事では、持続可能なCBDの力と可能性について詳しく紹介します。
ウェルネス成分CBDってどんなもの?
最近、耳にすることが増えたCBD (カンナビジオール)。これは、カンナビスまたはヘンプとも呼ばれる大麻草に含まれる化合物カンナビノイドの1つです。カンナビノイドにはさまざまな種類がありますが、CBDは主だった副作用がなくストレスや不安の軽減、睡眠の改善、抗炎症といった効果を持つことが知られられています。そのため大麻草から抽出されたCBDは世界各国で研究が進んでおり、医療分野、そしてウェルネス分野でさまざまな形で活用されています。
ウェルネス(wellness)とは、単に病気を治すことではなく、身体、心、そして人間関係を含む全ての側面において健康で幸福な生活を目指す考え方です。これは、心身ともに充実した生活を送るために大切な要素となります。
現代社会は、仕事や人間関係などいろんなストレスを抱えやすく、身体的・精神的なストレスを感じやすい環境といえます。そのような状況において、CBDの持つ作用は多くの人にとって興味深いものです。
CBDの持つうれしい作用
CBDは人間の体内に存在するエンドカンナビノイドシステム (ECS)と呼ばれる体内機能のバランス調整システムに作用することで、さまざまな効果をもたらすと考えられています。このECSは、食欲、睡眠、気分、免疫など、さまざまな生理機能を調節する大切な役割を担っています。
CBDの主な作用は以下の通りです。
リラックス効果: CBDは、脳内のセロトニンやドーパミンなどの神経伝達物質の分泌に働きかけ、リラックス効果をもたらします。
抗不安効果: CBDは、扁桃体と呼ばれる脳の感情処理に関わる部分に働きかけることで、興奮状態を抑え、不安やストレスを軽減する効果があります。
抗炎症効果: CBDは、炎症を引き起こす物質の産生を抑制することで、抗炎症効果をもたらし、炎症によって起こる痛みも軽減します。
抗酸化作用: CBDは、活性酸素による細胞ダメージ、いわゆる「体のサビ」を防ぐ抗酸化作用を持っています。
医療やウェルネスへの利用
CBDはさまざまな分野で広く活用されています。
医療: CBDはてんかん、慢性疼痛、不安障害、うつ病、片頭痛などの治療に効果があることが示唆されています。抗けいれん薬としても効果を発揮し、てんかんの治療において特に有効であることがわかっています。
一部のがんを抑制する可能性もあるとされ、現在研究が進んでいます。
ウェルネス: リラックス効果や抗不安効果、抗炎症効果などを活かして、ストレス軽減、不眠の改善、肌荒れ改善、気分の落ち込みの改善などに利用されています。
瞑想とヨガにCBDの効果をプラス
CBDは、瞑想やヨガの効果を高めるために利用されることもあります。CBDは心を落ち着かせ、集中力を高める効果があるため、瞑想やヨガを行う際により深いリラックス状態を得ることができるというのがその理由です。
海外ではすでにCBDを使ったヨガや瞑想のクラスが人気を集めており、レッスン開始の前にCBD製品を摂取することが推奨されています。講師はヨガや瞑想のプロだけでなく、CBDの知識が豊富で、初心者も安心して参加することができます。
参加者の中にはリラックスだけでなく、関節痛などの体の痛みを抱えている人もいます。これらの人にとっては、事前にCBDを摂取することで絵印象を緩和してり心身をリラックスさせ、エクササイズに伴う痛みを和らげることが可能です。これによって安心してクラスを満喫できるというメリットもあるのです。
医療大麻ツーリズムとは
近年、大麻に含まれるCBDやTHCなどのカンナビノイドを合法化する国が増え、これらの国では医療大麻ツーリズムが盛んです。これは医療大麻が合法化されている国へ旅行し、専門医の診察を受けたり、医療大麻製品を購入したりすることです。リゾート地ではCBDを配合したケア製品によるエステも楽しめます。もちろんCBDを含む製品の購入や体験もでき、参加者は心身の健康を回復しながら旅行でもリフレッシュできます。米国のカリフォルニア州やコロラド州など、陶酔作用を引き起こすTHCを含む大麻も解禁されている観光地では、専門ガイドのいるツアーバスによって大麻文化を学んだり、実際に大麻の効果を安心して感じることができる観光ツアーも人気です。
サステナブルで地球にやさしい
気候変動問題やサステナブル社会への関心が高まる中、CBDの原材料となる大麻草は環境に優しい作物としても注目を集めています。これは大麻草が少ない水資源で育ち、土壌や水質汚染の原因となる農薬や肥料をほとんど必要としないためです。
大麻草は私たちの健康とウェルネスに役立つカンナビノイド類を抽出できるだけでなく、繊維、バイオ燃料、建築材料、食品など、さまざまな用途で利用することができます。
<例>
繊維: 大麻草は綿などと比べて丈夫で耐久性があり、衣服や家具、紙などの素材として利用することができます。
バイオ燃料: 大麻草はバイオ燃料として利用することができます。バイオ燃料は、石油などの化石燃料よりも環境負荷が少ないと言われています。
建築材料: 大麻草は、建築材料として利用することができます。大麻草に含まれる丈夫で軽量、断熱性に優れた繊維を天然の断熱材や壁材に加工し、環境負荷の少ない住宅を建設することができます。
食品: 大麻草の種子はヘンプシードと呼ばれ、栄養価の高い食品です。タンパク質、オメガ3脂肪酸、ビタミン、ミネラルなどが豊富に含まれています。和食では七味唐辛子の中にヘンプシード、つまり麻の実が古くから使われています。漢方でも麻の実は「麻子仁」「火麻仁」という名前で、緩下などの目的に使われる生薬となっています。
まとめ
CBDは人にも地球に優しいエコロジカルな成分です。今後さらに研究が進み、普及が進むことで、私たちの生活に健康とバランスをもたらしてくれる可能性を秘めています。