マンゴーやコーヒーなどに含まれる化合物が、大麻由来成分カンナビノイドの効果に影響を与えると言われ、注目を集めています。大麻由来成分である人気のウェルネス成分CBDと一緒に摂取することで、効果を高めることができる食べ物にはどんなものがあるのでしょうか。
大麻と相性がいい食品ってあるの?
海外では医療用としての合法化が進み、嗜好品として利用する人も増えている大麻(ヘンプ)由来製品。最近では、大麻そのものや大麻から抽出した成分を食事やドリンクと合わせて、グルメと大麻の効果を楽しむレストランも登場しています。
大麻に含まれる成分カンナビノイドの中には、炎症や痛みの緩和、不眠症の改善などの医療効果を持つものがあります。その中でも、とくに注目されているのがCBD(カンナビジオール)と呼ばれる成分です。このCBDは、WHO(世界保健機関)の報告書でも、乱用や依存作用を引き起こさないことが認められ、日本を含め多くの国で合法化されています。
CBDをオイルやサプリメントの形で摂取するだけでも十分に効果的ですが、その効果を増強する成分が含まれた食品があることをご存知でしょうか?
覚えておきたい4つの食品
<ココナツオイル>
料理や化粧品など幅広く使われているココナッツオイル。CBDを吸収しやすくする脂肪酸が含まれているので、CBDオイルのベースとなるオイルをココナツ由来のMCTオイル(中鎖脂肪酸=Medium Chain Triglyceride)にしているブランドも多くみられます。
中鎖脂肪酸は消化吸収に優れ、体内に蓄積されず、エネルギーに変換されやすいというメリットがあります。CBD入りのスムージーなどを作る際に、ココナツミルクをブレンドしてみるのもオススメです。スムージーには野菜や果物を加えることで、さらに栄養バランスも整えることができます。
<チョコレート>
チョコレートの原材料であるカカオ豆は、幸福感をアップさせる脳内神経伝達物質アンダミドが含まれています。同じくリラックス効果があるCBDと一緒に摂取することで、よりリラックスした効果がアップ。海外ではCBD入りチョコレートも販売されており、さらに手軽に楽しむことができます。
またココアパウダーやナッツ、ドライフルーツなどをフードプロセッサーで混ぜてCBDオイルをブレンドし、型に入れて冷やすだけでCBD入りのロー(生)ブラウニーが作れます。このブラウニーは、リラックスタイムのおやつにぴったり。簡単にエネルギー補給ができ、栄養価も高い上、砂糖を使わないのでヘルシーなお菓子を楽しみたい人にも向いています。
<マンゴー>
大麻の効果をあげる食べ物として最も知られているのが、マンゴーです。
マンゴーの中にはミルセンと呼ばれる、大麻草にも含まれる生体物質テルペンが含まれており、大麻成分と組み合わせることで相乗効果が生まれ、痛みを和らげたり気分を和らげてくれます。このミルセンは爽やかでややスパイシーな香りを持ち、抗炎症作用や鎮痛作用があるとされており、タイムや月桂樹などのハーブにも含まれています。
またマンゴーは生の状態が最も効果が高く、ジュースにすることでさらに吸収しやすくなると言われています。またマンゴーを食べて大麻を摂取すると、効果が高まるだけでなく通常よりも早く効果を感じることができるという説もあります。
<コーヒー>
CBDとカフェインは多くの人がすでに試しているように、相性の良い組み合わせです。たとえばCBD入りのカプチーノはストレス解消や集中力アップなどの効果を得るために利用されています。
コーヒーに含まれるカフェインは刺激作用があり、集中力やエネルギーを高めるのに効果的です。そしていれたてのコーヒーの香りは、α波という脳波を発生させます。CBDはリラックス効果があり、ストレス解消を促します。2つを組み合わせることで、それぞれの作用がお互いに良いところを引き立てあい、よりメリットを得ることができるのです。
ブースト効果は「テルペン」のおかげ
大麻に含まれるカンナビノイドは100種類以上もあります。それぞれが独自の作用を持っていますが、組み合わせることでお互いを引き立て合い相乗効果が得られるとされています。この働きを「アントラージュ効果」と呼びますが、カンナビノイドだけでなく、大麻草に含まれるテルペンという天然化合物もアントラージュ効果に大切な役割を果たしています。
テルペンは、育つ場所から動くことができない植物が害虫や菌などの外敵から身を守るために生成される化合物です。精油に多く含まれ、アロマテラピーにおける健康やリラックス効果をもたらすのはこのテルペンの働き。種類によって効果は異なりますが、リラックス効果や呼吸器系や消化器系症状の改善、鎮痛、抗うつ、抗がん、抗炎症などの効果があるとされ、医療や健康管理のために研究が進んでいます。
例えばレモンやオレンジなどの皮をむいたときの爽やかなシトラス系の香りは、テルペンの一種であるリモネンの香気成分です。これが呼吸によって体内に入り、脳内でリラックス時に発生するα波を発生させ、すっきりした気分になると言われています。
また森林浴効果をもたらすのも、樹木から発せられるテルペンα‐ピネンの効果によるものと言われています。α-ピネンは、ローズマリーやユーカリなどの植物に含まれており、リラックス効果のほかにも抗酸化、抗菌、抗炎症、精神安定、記憶力向上などをもたらします。
ヒノキチオールは、ヒノキなどの植物に含まれるテルペンで、肺炎球菌によって引き起こされる肺炎の重症化リスクを低減する効果を持つことが明らかになっているほか、がん細胞を抑制する作用があると報告されています。
大麻に含まれるカンナビノイドやテルペンに、さらに別の植物のテルペンを組み合わせることで、新たな相乗効果を生み出すことができるのです。
おすすめの最強メニューは?
朝食にはCBD入りのコーヒー、おやつにはCBD入りのチョコレートという選択肢もありますが、大麻成分を摂取するための美味しいメニューはそれだけではありません。
たとえば、様々なハーブとココナッツミルクが入ったタイカレーは大麻成分と相性が良いメニューと言われています。
これは、前述のココナツオイルだけでなく、タイ料理に使用されるタイバジルやレモングラスといったハーブに含まれるテルペンの効果がいっしょに発揮されるため。これらの香り高いハーブには、ミルセンやリモネンなどのテルペンが含まれており、大麻成分の作用をブーストしてくれる働きがあります。
また南国料理にはマンゴーを使ったデザートも多く見られるので、これらを食後に選ぶこともおすすめです。大麻成分の効果を高める健康的な食事を組み合わせることで、日々のストレスを癒し心身のリラックス効果を得る有効なメニューとなるでしょう。
ビールの原材料の1つであるホップにも、ビール独特の爽快な香りを生み出すテルペンであるリモネンやピネンが含まれており、大麻の使用や大麻由来のサプリメントとの相性が良いとされています。
まとめ
本記事では、大麻由来成分と相性が良い食品を組み合わせて有効成分カンナビノイドの効果を向上させるアイデアについてご紹介しました。目的に応じて食品を組み合わせることで、CBDライフをより充実したものにすることができます。味わいや目的に合わせて、自分にマッチする食品を選んでみてはいかがでしょう。
<参考資料>
https://medium.com/nordicoil/mango-and-cannabis-a-perfect-match-694d0b4e1aac
https://medium.com/@regiebrown/best-cbd-food-pairings-b84577e7b980